国土地理院 基盤地図情報の利用

PointZの利用(シェープファイル)

 10mメッシュで東京都の新島(にいじま)地内島(じないじま)早島(はんしま)3点セットです。すぐ南西には式根島(しきねじま)が本来あります。

 何か事情があって、この3点セットだけをデーターから切り出そうとすると、必ず南西に式根島が付いてきます。矩形選択では必ずそうなります。

 同様に小笠原の父島だけを切り出そうとしても、周囲の島が入り込みます。1つの島だけに注目するような内容を作っているとしばしばあることです。

 このような場合、tifエディターで切り出しや未定義値の書き込みをすれば簡単ですが、おそらくtifエディターは有償品にしか添付されていないはずです。

 国土地理院の変換ツールでは、DEMをシェープファイルのPointZで出力できます。PointZのシェープタイプは11(0x0b)です。これを利用すれば、シェープファイルの編集ソフトを使い該当範囲の切り出しも簡単です。島の場合は周囲に未定義データーが大量にありますが、PointZに変換してあると有効値を持つ座標しかデーターが存在せず、コンパクトになることがあります。ただし、注意点があります。

  1.  変換ツールで出力した緯度経度の値は末尾が適当な数字で丸め処理不良

  2.  シェープファイルの仕様で、メジャー値はあったりなかったりする

  3.  シェープファイルの項目として5mメッシュか10mメッシュの識別ができる項目はない。決め打ち式にするか、座標値を調べて5mか10mを自分で判断する

 1つめは数値補正の中で自動的に消えていくので問題にはなりませんが、2つめは若干手間が増えることもあります。

 PointZのフルスペックは経度、緯度、高さ(標高)、メジャー値の4項目で、変換ツールもフルスペック仕様でデータを書き出しています。

 メジャー値は省略でき、省略した場合はレコード長が短くなるので処理内容によってはメジャー値つきPointZかメジャー値なしPointZかを自分で判断する必要があります。単純に、経度、緯度、標高の3つだけしか必要としない場合はチェックなしでも構いません。

 無料の地図ソフトQGISでは、メジャー値つきであっても勝手に中身を書き換えます。大事なメジャー値を書き込んでいても勝手に破壊し、メジャー値なしにします。注意書きもありません。

 緯度と経度と標高値の3つが出てくれば、あとはメッシュの該当位置を計算して標高値を書き込みます。処理に先立って全部の標高値を未定義値に設定しないと妙な図形になります。

 北から見て式根島がない新島セット。新島だけの特集の制作ではこのようなケースも普通にあります。一応記事としてここまで書きましたが、tifエディターつきの有償品を買うか、自分でエディターを作ったほうが手っ取り早いかもしれません。

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